今日は酸性ストレートについて解説していよ!
酸性ストレートって聞いたことあるけどどんなメニューなの?
縮毛矯正の一種で最大の特徴は使用する薬剤が酸性領域で出来ているのが特徴なんだ!
縮毛矯正の一種てことは、少し前に流行った酸熱トリートメントとは違うのね?
そうだね!酸熱トリートメントとは全く別物だね!酸性ストレートで使われている薬剤はあくまでパーマ剤(縮毛矯正剤)の一種だから、酸性ストレート(縮毛矯正)と同じように酸性領域でかけるパーマは酸性パーマっていうし、デジタルパーマなら酸性デジタルパーマって言うんだよ!
どうして酸性縮毛矯正ではなくて酸性ストレートって呼ばれるようになったかは謎…
パーマ液の一種ということね!
詳しくは動画でも解説しているので是非合わせてご覧ください!
酸性ストレート(パーマ)の薬剤紹介
参考までに、うぷ主のお店で導入している酸性の薬剤はこちらです!
左から中央科学のレブプロ・ミルボンのネオリシオ・パイモアのグラッツ・添加剤としてGMT・
酸性ストレート(パーマ)の薬剤のメリット
酸性の薬剤のメリットって何があるの?
最大のメリットはアルカリによる髪の毛への負担が少ないことだね!
以下にメリットを箇条書きしていくね!
酸性ストレート(縮毛矯正)のメリット
・酸性領域(等電点)の薬剤なのでアルカリによる髪への負担が少ない
・ブリーチ毛などアルカリ領域の薬剤だと施術困難だった毛髪への施術も可能に!
・縮毛矯正の失敗例で一番怖いボーラス毛(いわゆるビビリ毛)になる心配がない!
・主にダメージ毛に適している
・真っ直ぐすぎない自然な仕上がりになりやすい
メリットはこんな感じかな!
髪の毛と同じPHの酸性領域(等電点)で施術できるからその分髪への負担が少ないんだね!
※画像は中央有機科学HPから引用させていただきました。
髪の毛にとって一番いいPHの状態は等電点
髪の毛にとって一番健康的なPHの状態は4.5-5.5これを等電点と言います!
酸性ストレートの薬剤の多くはこのPH内で作られているので髪へのアルカリによるダメージがないんです。
酸性領域でも効果のある還元剤(有効成分)の代表的なものはGMTとラクトンチオール(スピエラ)だけど最近はこれらを使用しない薬剤も出てきて選択肢が増えてきたんだよ!
上の薬剤だとミルボンのネオリシオはGMTやラクトンチオール不使用だよ。
レブプロも発売当時はGMTはなかったけど、その後追加で発売されたんだよ!うぷ主は基本的にレブプロにはGMTを混ぜて使用しているよ!
あとレブプロの中央有機科学さんのHPにわかりやすいダメージ毛への写真があったから引用させていただくよ!
※画像は中央有機科学HPから引用させていただきました。
この辺りはメーカーさんの研究のおかげね!
ところで、ここまでいいことづくめに聞こえる酸性ストレートだけどデメリットもあるのかしら?
もちろんあるよ!それでは下に箇条書きしていくね!
酸性ストレート(パーマ)の薬剤デメリット
酸性ストレート(縮毛矯正)のデメリット
・施術料金が高め!(プラス¥5,000くらいのところが多い印象)
・施術時間が長くなりやすい
・健康毛やローダメージ毛だと伸びが甘くなる。(通常の薬剤を勧められることもある)
・すごい真っ直ぐにはなりづらい
・美容師側の知識不足で稀にトラブルが起こることも…
こんなところかな、では一つづつ補足していくね!
まず薬剤の仕入れ料金が高いのと、施術時間が長くなりやすいのもあって料金は通常の薬剤を使用した時より高くなってしまう。
薬剤の料金+施術時間(人件費)だからこれは仕方ないかも…
施術時間はどうして長くなるの?
まず、毛髪に対して酸性の薬剤(1剤)が効く時間が30−40分程かかってしまうことが多いんだ。通常のアルカリ性の薬剤だと20分前後が基本だからこの時点で20分くらい長くなってしまうんだよ!
酸性の薬剤はアルカリ性の薬剤と違ってキューティクルを開かせないから、薬剤が毛髪内部に浸透するのにどうしても時間がかかってしまうのね
後でまた、説明してるけど2剤も臭素酸を使用する関係で10分ー15分かかる過酸化水素なら5分で大丈夫だから、2剤でも+10分加算されるね。
取りあえず、薬剤の放置時間がどうしても長くなってしまうのね。
健康毛やダメージ毛にかかりづらいのは、薬事法が絡んでいるのでしょうがないんだよね。
薬事法?って厚生労働省が決めている基準のことね!
そうなんだ!ストレート剤(パーマ剤)は大きく分けて医薬部外品分類のパーマ液と化粧品分類のカーリング料に分かれるんだ!
ざっくりいうと強いお薬は、医薬部外品、弱いお薬は化粧品って感じかな!還元剤でいうと昔から使われているチオグリコール酸やシステインは医薬部外品で使われることが多くて、システアミンやチオ乳酸などは化粧品で使用されることが多いわね!
もちろん酸性ストレートの薬剤も化粧品に分類されるのよね。
そう!それで薬剤の強さの目安の一つである還元値とういのがあるんだけど。
医薬部外品の最大値は11/化粧品の最大値は7(チオ換算)と上限が決められているんだね!
薬剤の強さはPHなども関係してくるんだけど、一応還元値でいうと医薬部外品の7割程度の強さの薬剤が化粧品の薬剤のMAXの強さになるんだよ!
そう考えると、たしかに健康毛の人だと薬剤の強さが足りなくなっちゃう理由がわかるわね!
施術可能なダメージ目安は状態や髪質にもよるけど10レベルくらいのカラーをしていれば、酸性ストレート(GMT使用)で施術できているかな!
すごく真っ直ぐにはなりづらいのは、システアミンなども同じ感じよね!
そう!酸性ストレートではない薬剤でも化粧品で使用されているシステアミンやチオ乳酸もよく言えば自然な仕上がり、悪く言えばピンと真っ直ぐにはなりづらいよね!
これは薬剤が効いてる場所が違うからおこる現象だね!
一応GMTは割と真っ直ぐになりやすいけどね。
これは薬剤(還元剤)の特性かな!
最後の美容師さん側の知識不足による稀なトラブルってなにかしら?
一応酸性ストレートについて書いている美容師さんのサイトをいくつか拝見させていただいたんだけど、いくつか気になるところがあったので次にまとめておくね
酸性ストレートについての誤解
うぷ主がいくつかサイトを見て美容師サイドの、酸性ストレートについての誤解と思われるところを、まとめておきます。
他サイトでの酸性ストレートについての誤解
Q・過収斂を起こすという意見(↓以下うぷ主の見解)
A・酸性ストレートの薬剤自体PHが4.5以上あるので過収斂は起きないと思われます(少なくともうぷ主が施術して起きたことは今までありません)ちなみに過収斂をおこすPHの目安は2.5程度のはず。
※過収斂=強酸性(PH2.5程度)の薬剤などで髪が酸性に傾きすぎるとゴワつきがでたり、毛髪が固くなり手触りが悪くなることがある、代表的な例だと酸熱トリートメントで起こることがある(これはうぷ主も経験あり)ので勘違いしているのかも…
Q・2剤が効かない(酸化しない)という意見(↓以下うぷ主の見解)
A・2剤に過酸化水素を使用してると有り得るかも(過酸化水素は酸性領域では効果を発揮しづらい)、臭素酸(臭素酸は酸性領域でより効果を発揮する)を使用すれば問題ないはずです!そもそもきちんとセットで薬剤を使えば臭素酸を使用することになりますし、もちろんしっかり酸化しています(次回来店時に縮毛矯正が取れていたことがないので酸化している証拠かと思います)
以上の理由から、上の2つはおそらく誤解だと思われます。特に2剤の件は臭素酸を使用すれば問題ないはずです!
もしうぷ主が間違ってると思われた場合は、XのDM宛にご意見を送っていただけると助かりますので、よろしくお願いします!
ということで、正しく用法をお守り頂ければ酸性ストレートの仕上がりはとてもいいし、
ぜひ縮毛矯正をしていてダメージが気になる方は選択肢の一つとして考えて欲しいんだよ!
是非是非!皆様も試してみてくださいね!
では最後までご拝読いただきありがとうございました。
※画像引用元
中央有機科学株式会社 https://chuoyuki.co.jp
ミルボン https://www.milbon.com/ja/brand/neoliscio/
パイモア https://paimore.com/products/index45.html